フライパンの豆知識

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打出し(山田工業所)

打出し(山田工業所)

打出し鉄フライパンの特長

日本で唯一の打出し技術を持つ山田工業所だけでしか作れない打出しのフライパンです。
一つのフライパンを作り上げるまでに、ハンマーで5000回鉄を叩き、仕上げていきます。
鉄は打つことで、鋼同様、分子が密になり強くなります。そして、伸びることで鉄そのものが軽くなります。

扱いに関しては、通常の鉄フライパンと同じく手間はかかりますが、打出しフライパンはハンマーで出来た細かな凹凸により、油なじみがよくなっています。また、職人たちにしかわからない微妙な厚みの調整により、普通の鉄フライパンに比べて熱回りもよく、なにより料理を美味しく作れるようにとこだわり抜かれています。
料理人への敬意をこめて、一つ一つを手作業で、日本で数名しかいない職人たちによって打出されたフライパン。間違いなく、一生ものの逸品です。

窒化加工鉄

窒化加工鉄フライパンの特長

錆びてはいけない航空機の部品などに使用されている加工を、鉄フライパンに応用した、焼き入れ技術の一つです。高温の窒素ガスの中に鉄フライパンを入れて、焼き入れしていきます。しかし、この焼き入れが難しく、ムラが出ることも多々あり。フライパンの窒化加工の焼き入れ技術は、日本でも数か所の工場でしかできないのが現状であり、打出しフライパン同様、一日に限られた数しか生産できません。

窒化加工により、錆びやすいという鉄の難点を見事に打ち砕いています。また、鉄の強度が通常の鉄に比べ5倍、ステンレスに比べても2倍となることにより、強度が上がった鉄での料理は本当に美味しくなります。
この加工は焼き入れのため、剥がれる心配もなく、人体にも無害です。
油を塗ったり、「焼き」の作業も必要ありません。

フライパンの材質と加工のそれぞれの特長・・・

ステンレス

ステンレス

ステンレスフライパンの特長

材質としての強度が高く、熱にも強いため、どんな料理にも対応できます。その上、錆びる心配がなく、お手入れをきちんとすれば、シルバーを保つことができ、調理においても見た目で判断しやすいため、焦げつかせてはいけないソース作りなどには適しています。
ただし、ステンレス自体は熱伝導が悪く、熱ムラがおこりやすく、くっつきやすい難点があります。
また、キズがついてくるとシルバーの光沢がなくなり曇ってきます。
扱いに慣れるまでは時間がかかるので、主婦の方には少し不向きなフライパンかもしれません。

アルミニウム

アルミニウム

アルミフライパンの特長

一番に軽いのが特長で、テフロン加工の施された軽いフライパンなど、もっともポピュラーな素材となっています。フライパンを煽る料理には最適です。また、熱伝導が大変良いので、細かい火力調整にも敏感に反応してくれます。ただし、高温や強い酸、アルカリにも弱いので、強火を使う料理には向いていません。

ステンレス+アルミニウム多層構造

ステンレス+アルミニウム多層構造

多層構造フライパンの特長

ビタクラフトがステンレスとアルミ素材の全面多層構造の鍋のパイオニアとなって以来、他メーカーからも販売されています。
ステンレスとステンレスの間にアルミ素材を挟み込むことにより、ステンレスの良さである熱に強い強度と、アルミ素材の熱伝導の良さを活かし、全面にムラなく熱を伝えることができます。
また、蓋を使えば、全面に同じ熱が加わっているため、無水・無油調理ができる優れモノのフライパンとなっています。
ただ、やはりステンレスのため、くっつきやすいという難点は解消されておりませんが、お手入れさえしっかりすれば、一生使える品物となっております。

テフロン加工(フッ素樹脂加工)

テフロン加工(フッ素樹脂加工)
テフロン加工(フッ素樹脂加工)

テフロン加工フライパンの特長

現在もっとも普及している表面加工であり、マーブルコートやチタンコート、ダイヤモンドコートなど様々な種類がありますが、すべてこのテフロン加工の一つです。
通常のテフロン加工は耐摩耗性、つまり耐久性が低いことが懸念されたことから、マーブルやダイヤモンド、チタンなどをフッ素樹脂に混ぜ合わせるコーティングが開発されました。

テフロン加工をすることにより、表面が滑りやすく、食材がくっつきにくく、汚れもすぐに落ちるという、使いやすさにおいては抜群のフライパンとなります。
また、テフロン加工のフライパンは、フライパン本体に使われている素材のほとんどがアルミ素材となっているため、リーズナブルで本体も軽く、熱回りがいいものがほとんどとなっております。
しかしながら、フッ素樹脂は熱に弱いため、弱火から中火での調理を心掛けていただく必要があります。そして表面加工のため、いずれは剥がれます。使いやすさを重視される方にはぴったりのフライパンとなっていますが、フッ素樹脂は人体に有害となるため、食材がこびりつきやすくなってきたなと感じたらすぐに買い替えることをお勧めします。

セラミック

セラミック

セラミックフライパンの特長

表面がセラミックでコーティングされているフライパンで、テフロン加工フライパンと同様、フライパン本体にはアルミ素材が使われているのが一般的です。
包丁やすりおろし器にまで使われるセラミックは硬く、耐摩耗性にも非常に優れています。また、耐熱性にもすぐれているので、近年で注目され、今最も人気のフライパンとなっています。
ツルっとした表面は食材をくっつきにくくし、汚れもすぐに落ち、お手入れも簡単です。真っ白の美しさも魅力の一つとなっています。
しかし、火加減が難しく、強火を使うと食材がこびりつき、また焦げるなど、扱いやすさの評価では難ありとなっています。
テフロン加工に比べ、有害物質は一切出ないので、扱い慣れさえすれば、文句なしのフライパンではないでしょうか。

鉄

鉄フライパンの特長

火の伝わりが早く、ムラなく焼き目をつけることが出来ます。油をなじませ、火加減を調整すれば焦げ付くことはありません。強気でガンガン強火を使っても大丈夫。お野菜の炒めものなど、無駄な水分を出さずに旨味を閉じ込めるため、やはり鉄フライパンでの調理は絶品です。なおかつ、鉄分まで摂取できるなんてすばらしい。一つあれば、どんな料理にも対応できる昔ながらのフライパンです。
しかし、メリットが多い分、デメリットが多いのも鉄ならでは。油がなじむまでの、くっつきやすさは群を抜いています。しばらく使わなければ錆びるため、油を塗って保管していただく必要もあります。
また、新品時ご使用になられる際は、野菜くずなどを炒めて、表面についた錆び止めのコーティングをはがしていただく必要もあります。
お手入れが大変な分、料理にこだわりを。そんな方にはぴったりのフライパンとなっています。

ファイバーライン加工(鉄)

ファイバーライン加工(鉄)

ファイバーライン加工(鉄)フライパンの特長

鉄フライパンの表面に繊維状の凹凸を浮き立たせることで、油なじみをよくする為の加工です。油なじみだけでなく、食材と表面がランダムな点で接触するため、鉄の難点の一つの、焦げ付きやこびりつきを防ぎます。
表面に上から施した加工ではなく、金属そのものの加工なので、剥がれるようなことはもちろんありません。また、ご使用前の「焼き」の作業が必要ありませんので、フライパンを少し温め、油をひき、そのままご使用していただけます。
ただし、通常の鉄フライパンと同様、錆びる可能性があるため、ご使用にならない場合は、油を塗って保管していただく必要があります。

エンボス加工

エンボス加工

エンボス加工フライパンの特長

ファイバーライン加工同様、金属表面の加工技術の一つです。凹凸の型に金属の表面を押し付けることで、凹凸模様となります。この凹凸により、油なじみがよくなり、効果としてはファイバーラインと似たものになっています。
難点としては、料理を焦がしたり、汚れたフライパンをそのままにしておいたりすると、凹凸部分の隙間に汚れが詰まり、取れなくなる可能性があります。いくら擦っても取れないのに、料理をするとその汚れが料理についてしまう、という経験された方もいるのでは?
エンボス加工のフライパンをお使いになる際には、料理後その都度、しっかりと汚れをとる作業を心掛けてください。